この自分で生きていく

「この自分でいい」「これが自分だ」という自己肯定感の醸成は、
セラピーのプロセスの中でも重要な位置を占める。

大人になって自分でそれを成そうとすることは、そう簡単ではなく、
欧米由来の様々な方法論やエクササイズが蔓延していて、
どれも効き目はあるが、どれも特効薬にはならない。

自分を誉めるとか、自分を愛するとか、
特に言葉を使ったエクササイズは日本人には違和感がある場合も多く、
(ということを遠慮して言わないのも日本人)
だいたい、、、、自己肯定感が高い人が、
「あなたは素晴らしい」「あなたを愛してる」などと
言葉で言われて育ったわけじゃない。

そういうわけで、巷のワークショップなどで
肯定的な言葉のシャワーを浴びても、
日常に戻った時にそれを浸透、定着させる「行動」に取り組まない限り、
何年やってもなかなか本質的な変化は起こらない。
その時は満たされた気分になるので、そういう場に依存するようになると、
これをワークショップ・ジャンキーと呼ぶ。


ところで「肯定的な言葉」の効果に限界がある一方で、
詩や音楽、ドラマ、映画という文脈の中では、
言葉はそのパワーを発揮する。

先日、「glee」のコンサート・ムービーを観る機会があった。
ハイスクール・コメディと、侮ることなかれ。
落ちこぼれ、マイノリティたちの奮闘ストーリーが、
コミカルなのにリアルに描かれている。
そして歌がいい。

前置きが長過ぎたけれど、以下は「この自分で生きていく」という歌。
Born This Way(Lady Gagaの曲)」




  他の道なんてない
  こう生まれついたの

  行くべき道を進んでる
  これが私なの
  こう生まれてきた

  このまま進めばいい
  だってこれが私だから


glee オフィシャルサイト


ジル・ボルティ・テイラー「奇跡の脳」


4月から、「スーパープレゼンテーション」というTV番組で
TED のプレゼンテーションが紹介されている。

「TED」とは、「ideas worth spreading」の精神のもと、
Technology, Entertainment, Design を中心とした
様々な人類のアイディアを世界に広めようと活動しているグループのこと。

1990年から毎年アメリカのモントレーでカンファレンスを開催しているが、
現在はインターネットのおかげで、カンファレンスに参加しなくても、
その素晴らしいプレゼンテーションの数々を観ることができるようになった。

昨日の「スーパープレゼンテーション」では、
脳科学者のジル・ボルティ・テイラーのプレゼンが紹介された。

彼女の著書「奇跡の脳」を読んだのは2年ほど前のことだったが、
その時は右脳と左脳の話よりも、彼女の脳卒中からのリハビリ奮闘記の印象が強かった。

プレゼンテーションは予想を遥かに越えて、パワフルでユーモアにあふれ、感動的だった。
そして改めて本を手に取ると、脳の働き、特に左と右の脳の働きの違いについての
深い洞察と描写が実に素晴らしい。

彼女は説く。
「右脳と左脳は違ったやり方で情報を処理する。まるで別々の性格を持っているかのように。
 2つの性格の健全なバランスが、慈愛に満ちた世界をつくることを可能にするのです。
 左脳は情報を集め判断し分析し、過去と未来に忙しい。右脳は "今ここ" しかない。
 わたしは左脳で「私」という個となり、
 右脳では「私」という境界を無くし、すべてのエネルギーと繋がる。」


右脳と左脳のバランスが大事、、、それはわかっている、と多くの人が言うかもしれない。
でも、その「健全な」バランスを、どのほどの人が知っているだろう。

彼女が必死のリハビリに8年間かかった以上に、私たち1人1人がもっともっと真剣に
そのバランスを学ばなければならない。

そのときはじめて、人類が次のステージに移行するだろう。


ジル・ボルティ・テイラー「脳卒中」を語る
TED公式サイト - Jill Bolte Taylor's stroke of insight


サウンドスケープ

おもしろい本に出会った。
「サウンド・エデュケーション」R.Murray Schafer 春秋社

ランドスケープが景観、風景などの視覚的な環境だとすれば、
サウンドスケープは「音の環境」。
視覚領域に偏りがちな私たちの意識を、「音の世界」へと導いてくれる。

この本で紹介されているのは、音に関する100の課題。
まわりの音に意識を向けるワーク、自分が発している音に気づくワーク、音に対する創造力を高めるワーク、音を創るワーク、環境としての音について考えるワーク。
古い本だけれど、とても参考になる。

東京の都心にいると、音が多過ぎて、無意識に音を遮断するようになる。
でも気づけば、私たちはどんなに多くの音の中にいることか、、、
意識にのぼらなくても、当然、様々な影響は受けている。

京都に行くと明らかに音が少ないことがわかる。
東京に戻ると聴覚が覚醒していて、
いつも気にならない音が気になって眠れなくなる。

六本木交差点のサウンドスケープはヒドすぎる。
SMAPの中居くんは別に嫌いじゃないけれど、あそこで信号待ちしていると嫌いになりそうになる。
(と思っている人は私だけじゃないのではないかと、、、)

東京の都市デザインにサウンドスケープの考え方は浸透していないのだろうか。。。



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